バイク基礎知識

バイクの盗難件数は年間1万台以上!バイクの盗難状況を解説

バイク盗難保険への加入や盗難防止グッズの購入など、お持ちのバイクに適切な盗難対策を講じることは重要です。

しかし、「そもそもバイクはどのぐらい盗まれているのか」をご存知の方はあまり多くないでしょう。

バイクが盗まれてから「もっと勉強しておけばよかった」と後悔しないように、まずはバイクの盗難状況に対する正しい知識を身につけましょう。

今回は「バイクの盗難件数」をテーマに解説します。盗難されやすい場所や車種についても紹介していきますので参考にしてください。

過去5年間のバイク盗難件数の推移

まずは、過去5年間のバイクの盗難件数を見ていきましょう。

警察庁が発表している「犯罪統計」によると、平成27年〜平成31年のオートバイの盗難件数は以下のとおりです。

 

平成27年1月〜12月 平成28年1月〜12月 平成29年1月〜12月 平成30年1月〜12月 平成31年1月〜令和元年12月
オートバイ盗 35,486件 24,304件 20,184件 15,292件 11,255件

出典:警視庁犯罪統計資料(対前年同期比較)
政府統計ポータルサイト

直近の平成31年1月〜令和元年12月のオートバイの盗難件数は「11,255件」です。

このように年間1万件以上のバイクが盗難されている状況ですが、全体の盗難件数自体は年々減少しており、5年前の平成27年に比べて1/3以下にまで減っていることがわかります。

盗難件数が減少している大きな要因としては、シャッターキーやイモビライザー(電子照合システムを搭載したキー)など、バイク本体の盗難対策が向上していることが挙げられるでしょう。

毎年オートバイ全保有台数の0.1%超が盗まれている

上述のように平成31年のバイク盗難件数は約1.1万件でしたが、この数字をバイク全体の保有台数と比較してみましょう。

JAMA(一般社団法人日本自動車工業会)によると、平成31年のオートバイの保有台数は「10,539,849台」です。

つまり「年間約1000万台のバイクが保有されるなか、1.1万台のバイクが盗難されている」のが現状です。

全体の盗難件数は減ってはいるものの、毎年全保有台数の0.1%超が盗まれている状況であり、まだまだバイクの窃盗被害は非常に多いといえるでしょう。

出典:日本の自動車工業 2020 – JAMA(一般社団法人日本自動車工業会)

バイク窃盗の検挙率は、自動車窃盗の半分以下

バイクの窃盗は「犯罪検挙率」が低い点にも注意が必要です。

犯罪検挙率とは、犯罪が認知された件数に対してどれだけの事件が解決できたのかを表す指標です。

警察庁が発表している犯罪統計では、平成31年のオートバイ窃盗の検挙率は「21.5%」でした。

一方、同年の自動車窃盗の検挙率は「53.8%」であり、バイク窃盗の検挙率はその半分以下と低い数字であることがわかります。

バイクはプロの窃盗団が盗むケースもあり証拠も残りづらく、最終的にバイクは分解してパーツ単位で売られてしまうことなどが検挙率を下げている原因です。

バイク盗難件数の多い都道府県

バイクの盗難件数は都道府県によっても差があります。とくに盗難認知件数の多い都道府県は以下のとおりです。

1位 大阪府12,510台

2位 福岡県7,421台

3位 東京都6,548台

3位 神奈川県6,548台

4位 兵庫県6,483台

5位 埼玉県5,633台

6位 愛知県4,238台

7位 千葉県4,606台

8位 京都府4,072台

9位 茨城県1,844台

(2009年 警察庁調べ)

盗難件数が最も多いのは「大阪」で、次いで「福岡」「東京」「神奈川」の順になっています。

盗難件数が多い地域は窃盗グループが拠点を持っている可能性が高いため、これらの地域に住んでいる方はとくに気をつける必要があるでしょう。

バイクが最も盗まれやすいのは「住宅敷地内」

警視庁のデータによると、令和元年中のオートバイ窃盗の発生場所で最も多かったのが「住宅敷地内」での発生で、全体の52.3パーセントを占めています。

次いで「駐車場・駐輪場(21.2%)」、「道路上(19.8%)」が窃盗の多い場所です。

バイクの盗難は駐車場や駐輪場での発生が多いイメージがありますが、実際には「住宅敷地内での盗難が一番多い」ことは意外な結果ではないでしょうか。

盗難されやすいバイクの人気車種【メーカー別】

最後に、盗難されやすい人気車種を確認しておきましょう。安価なバイクよりも、高価なバイクや人気の高いバイクの方が盗難リスクは高いです。

ここでは、盗難リスクが高いとされているバイクをメーカー別に紹介していきます。

(参考:2017年6月 ZuttoRideClubのデータ)

HONDA(125CC以下)

1.PCX

2.モンキー

3.ディオ

4.エイプ50

5.ジョルノ

HONDA(126CC以上)

1.CB400SF

2.PCX150

3.フォルツァ

4.CBR250R

5.CB400SB

YAMAHA(125CC以下)

1.ジョグ

2.シグナス125

3.ビーノ

4.NMAX125

5.アクシストリート

YAMAHA(126CC以上)

1.SR400

2.YZF-R25

3.マジェスティ

4.セロー250

5.マグザム

SUZUKI(125CC以下)

1.アドレスV125

2.アドレス100

3.レッツ4

4.アドレスV50

5.GN125H

SUZUKI(126CC以上)

1.ハヤブサ1300

2.GSR250

3.スカイウェイブ250

4.バーグマン

5.GSX-R1000

KAWASAKI

1.ニンジャ250/R

2.ゼファー400/X

3.ZRX1200DAEG

4.ニンジャ400/R

5.ニンジャ1000

Harley-Davidson

1.XL1200X

2.XL883N

3.FXDL

BMW

1.S1000RR

2.R1200GS

3.R1200RS

DUCATI

1.スクランブラー Sixty2

2.ディアベル

3.モンスター400

TRIUMPH

1.デイトナ675/R

2.ボンネビルT100

3.ストリートトリプルR

まとめ

今回はバイク盗難件数について解説しました。

全体の盗難件数は年々減少しているとはいえ、現在も年間1万台以上のバイクが盗まれている状況です。

バイク窃盗の犯罪検挙率も低く、一度盗まれてしまったら取り戻すのは難しいといえます。

今回紹介したバイクの盗難状況を把握したうえで、日頃から盗難防止策を徹底しておこなうことが大切です。

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